うまくなりたければ体育界系に徹せよ!。

 

昔,Qちゃんとかいうマラソンランナーがいたが、そのランナーが一時期スランプに陥った時にマスコミがかなり叩いて酷い内容を書いていたのだが、あるスポーツ解説者が「世界一にまで上り詰めた選手は精神的にも並外れた強さがあるからその程度の事ではへこたれないでしょう」と言っていたのだが、スポーツ選手というのは体力もさることながら、精神面でも非常に強い。

一方で精神的にも身体も強いけれども頭は空っぽということで(笑)、よくこの手の世界の人は「体育界系」とかと言われる。

そして、実はあまり知られてはいないがピアノ界も実は「体育界系」とよく似ている。

理由は単純でやはり体力勝負もあり、また精神的にも非常に強くないとやっていけない世界であり(笑)おまけに頭が空っぽな人が多い(爆)

 

まあ頭が空っぽなのは、あまり音楽家においては喜ばしくないかもしれないがそういう人物は私だけだろうとは思うので、ここでは一つ、精神的な強さという点で話をしたいと思う。

 

常日頃、私はよく日本人ピアニストの文句を言っているが、ただ一つだけ、これだけは立派だと思うことがある。

それはリサイタルの時にはとりあえずはどの曲も一応は立派に仕上がるということだ。

仕上げるって言ったってもちろん内容は様々なんだろうが・・・しかしそれでも1時間半のプログラムをきちんと仕上げて人前で弾くという事は誰でも出来る事じゃない。

 

そこには一定レベル以上の水準がある。

しかし、そのレベルに達する事は簡単な様で実はかなり大変だ。

曲を仕上げるってことは本当に大変な事であることはピアノを弾いたことのある人なら誰でも分かるはずだ。

音楽的な面はもちろんのこと、テクニック面においてもなかなか手強い。

ピアノ弾きなら誰でも「挫折」と言う言葉には聞き覚えがあるはずだ。

特に難しい曲を弾いている人ならこの「挫折」には敏感なはず(笑)

かくいう私も20代の頃はこの「挫折」人間だった(汗)

私はピアノ界の事以外は知らないので何とも言えないが、この世の今まで経験した中で”ピアノを弾く”ということほど、難しい事はなかったんじゃないのか?と思っている。

事実、中学、高校の頃の陸上部長距離選手時代や学生の頃のバイト、ヤマハ講師時代のストレス多き講師達とのかかわりあい、そして現在のピアノ指導・・・。

どれもこれも、正直”ピアノを弾く”事に比べたら、たいした事はない。

面白い事に、昔、知り合いの東大生が「ピアノは勉強より遥かに難しい!」と言っていたが、ある部分では本当なのかもしれない。

ピアノを弾く事は例えて言うと、ある強力なスプリングを押し込める事と似ている。

スプリングの押し始めは、まあ楽に縮んで行くけれども、縮ませれば縮ませるほどバネの押し返しが強くなって、しんどくなっていくし、それを維持するためのエネルギーも増大していく。

ピアノも難しい曲を弾こうと思えば思うほど、そして完璧に弾こうと思えば思うほど、しんどい。

まあでも、そういう中で私はなんとかいろんな難題を解決していって、現在に至るわけで・・・いろいろ経験していくと、どうしたら良いか、多少の対処法は分かってはくるのですが、ここまで来る中で、何が一番大事だったかと言えば・・・もちろん、いろいろ知識とか、機転を利かすとか、まあいろいろありますが・・・もっとも必要なことは「強靭な忍耐力と精神力」ではないかと・・・。

ピアノは本当に、問題が解決するまでものすごい年月がかかりやすい。

まあ多分一般の人だったらノイローゼになるか、そうなる前にとっくに諦めるという人が多いでしょう。

そういう中で諦めずにやっていくには・・・まずとてつもない忍耐力が必要です。

ちょっとやそっとではめげない、諦めない、「強靭な忍耐力」

これ、とかく現代の若者に欠けているとか良く言いますが、ピアノの世界では老いも若きもこれが必要です(笑)

これさえあれば、まずはピアノを諦めずにやっていけるでしょう。

もちろん、私はもう既にこの「強靭な忍耐力」はもっていますが、是非!まだお持ちでない方はお求め下さい!(笑)

といっても単純です。つまりめげずに地獄の底まで永遠に我慢すれば良いんですから(爆)

これが出来ないか否かでかなりあなたも違ってくるはずです。

 

もう一つの必要な要素、「強靭な精神力」・・・これ、正直言って私はつい最近まで多分持ち合わせていなかったんだと思います。

多少の精神力なら持っていたと思います。

でも「強靭な精神力」は持っていなかった(汗)

以前のメッセージで書いた様に、ピアノがうまくなるには仙人になる必要性があります。

生活の中心にピアノを持ってくる。ピアノ以外の余計なものを生活に持ち込まない・・・しかし、それだけではまだうまくならない。

そこには、何がなんでも今やっている曲を弾ける様になってやる!という強い願望的な精神力がないと弾ける様にならないと思うのです。

「だめだ〜どうせ私は弾けない」という否定的な考えを少しでも持っていればそれは思っているだけで、本当に弾けなくなってしまう。つまり、もう敗北宣言をしてしまって潜在意識の中で諦めてしまっている。

なんていうんでしょうか?戦争だったら”士気”というんでしょうが、強靭な精神力を持つ事が大事です。

この「強靭な精神力」を持つ様になると、とにかくピアノに集中できる様になる。

あらゆる思考をピアノに向けて練習をする。

フレーズ、テクニック、音色、構造、客観的静観、テンポの設定・・・。

そして、練習する時間があったら、たとえそれがわずか15分でもピアノに向かう事。

ピアノの練習は参った事に、とにかくどれだけ時間がかけられるかに関わってきます。

たとえそれが無駄な練習であったとしても、それが無駄だったと後で検証できるためにも、とにかく練習する事。

練習すればするほど、自分の中でいろんな事が構築されていきます。

おそらく、ある曲にかける練習時間と言ったらウン万時間で練習回数もウン万回かもしれません。

しかし、それぐらいかけて練習しないとだめなんです。

時間はかければかけるほど必ず得るものがある。そこに近道はありません。

それこそ、たとえ日曜日であっても暇な時間があれば可能な限り練習に当てる事。

部屋が散らかっていようが、台所が大変なことになっていようが(笑)食べ物がなかろうが(汗)食パンでもかじって、集中できる時になるべくピアノに向かう事。

NHKならもちろん!ですが、宅配が来て予備ベルが鳴っても応対してはいけません(笑)

電話がかかってきたら「お間違いではありませんか?」と言って切りましょう。

とにかく、可能な限りピアノにエネルギーを注いですべての時間をピアノの練習に費やす。

一見、上記の様な内容は非人間的ですが(笑)多分、プロの人達は、恐らくそうやって練習しています。それを一般の家庭がある人に強制させるのは多分無理ですが・・・でもそれに近づかないとうまくならない。

それに最近私は気がついたわけです。

 

強靭な忍耐力と精神力・・・この二つに共通しているものがあります。

それはどちらとも「弱い意志に勝つ事」です。

生活の中ではさまざまな悪い誘惑があります。友人からもあるかもしれませんが(?)そのほとんどは自分の中にあるはずです。

自分の中にある弱い意志に勝つ。これが出来るかどうか。

人は誰でもその「弱い意志」に負けてしまうことがかなりある。

私もなかなかその「弱い意志」に勝つことができません。

これに勝てれば「強靭な忍耐力と精神力」を持つことができ、強いてはそれがピアノの上達、達成に貢献できる。

30年ほど前、とあるヨットスクールで事件がありましたが(汗)そこの校長がつい最近述べていた事に「非行もひきこもりも不登校も、意志、精神力の弱さから来る」と述べていたのですが・・・なるほど・・・と思ったのです。

やってはいけない、そうなったらいけない・・・そう思って踏みとどまることができれば、非行も引きこもりも、不登校もしないわけで・・・。

人間、意志が弱くなると楽な方へ、快楽な方へいってしまう。

そこを踏みとどまって、苦行に専念する。

同じ事はピアノでもそうだと思うのです。。

 

今私が心がけている事は、たった一日でも大事にして練習する事。

たった1時間でも、あれば練習にかける・・・もちろんくじけて遊んでしまう事もしばしばですが(汗)ここに勝たないと・・・。

 

ピアノはもちろん、趣味で楽しみながらやるという事に異論はありません。

なので何も上記のヨットスクールみたいに生徒に暴行を加える気はないし(汗)苦行なんてしたらつまらなくなってピアノを辞めちゃったら元もこうないですから(汗)こんな事生徒諸君に勧める気はないです(笑)

 

なのであとは・・・セルフサービスで考えて行動をしていただければ良いかと(笑)

ピアノ界はほんと、上の世界は体育界系なんです。

 

・・・・全然関係ありませんが、業務連絡です・・・・

 

生徒のみなさーん!プレッシャー大会から1ヶ月が過ぎました。

練習はかどっていますかーぁ?

一日一日を大事にしていますかーぁ?

 

私はこの1ヶ月、猛練習してます。その気がある方は頑張って下さい(笑)

 

 

 

 

 

 

 

2012.9.26

村田ピアノ音楽院

since1996

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