演奏中に思う事。

 

今まで何度となく、人前でピアノを弾いてきたけれども、最近になって、ようやく普通の演奏が出来る様になった様な気がする。

普通の演奏ったって、別にうまい演奏というわけじゃない。

極めて、当たり前に変な演奏をしなくなっただけなんだが(笑)

そういう普通の演奏が出来て、普通に演奏中に緊張せずに弾ける様になってくると、いろいろと見えてくるものがある。

まずは暗譜の問題。

よく以下の事を世間で聞きますがね・・・。

 

1.本番に緊張して、途中、音符を忘れてしまって・・・

・・・よく聞く言葉だけど・・・そりゃ言い訳だな(笑)

 

2.私、暗譜って苦手なんです。どうしても覚えられないんです・・・

・・・そりゃ諦めの逃げだな(笑)

 

3.巨匠とかってよく楽譜見て演奏しているじゃないですか。だから暗譜なんて必要ないと思うんですよ。暗譜なんて本当はしなくてもいいんじゃないんですか?・・・

・・・それは巨匠になったら許される発言だな(爆)

 

もちろん私もいつも暗譜は完璧とは言えない。

しかし、いつもは多分緊張していたから、ちょっと空白が出来たんだろう・・・。

そう言い訳をしたかったんだが・・・。

今回、弾いている時、そんなに緊張していなかったにもかかわらず、やっぱり空白部分の音符があった。

おかしいなあ。緊張していなかったのになあ。

・・・と思って、あとでyoutubeにでもアップする動画作りの為にもう一度録画演奏してみるか・・・。と思って、誰もいないホールでもう一度、暗譜で録画演奏してみたんだが、やっぱりあの部分で弾けなくなってしまう。

・・・ああ、やっぱり緊張で弾けなかったわけじゃないんだな。緊張で真っ白になるなんて所詮嘘っぱちだな。やっぱり暗譜していないや・・・。

・・・と思って、今度は楽譜を置いて弾き始めたんだが・・・。

これがまたどういうわけか、あの部分で今度は音を間違えちまう。もしくはうろたえてしまう。

・・・ああ、なんてこった!楽譜を見ながら弾いているにもかかわらず、まともに弾けやしない!(汗)

もちろん楽譜をしっかり見れば良いんだが、そうすると今度は演奏に集中できない。

・・・ああ、なんてこった!楽譜を見ながら演奏する事がこんなに難しい事だったのか!

全然まともな演奏が出来やしない。

楽譜を見ながら演奏にも集中するなんて、どう考えても巨匠レベルしか出来ないじゃねえか(爆)

・・・やっぱり凡人はしっかり暗譜して弾かないといけんのだよ!・・・。

 

 

 

その2。会場の聴衆。

 

緊張しないで弾いていると、気持ちに余裕が出てくるので、変なことに神経が行く様になる。

以前から薄々感じ取ってはいたんだが、自分が弾いているとき、妙に会場がシーンとしている。

よく巨匠が「自分と会場の聴衆との気持ちが一体感となって良い演奏会が出来ました」

とよく聞く。

さすが巨匠だけあって、言う事が違うなあ・・・と思うのだが、自分も演奏している時、妙にホールはシーンとしている。

うーん、きっと聴衆が私の演奏に聴き惚れて、集中して聞いているんだろうな。うーん、冥利に尽きますなあ・・・。

・・・いや・・・待てよ。

ひょっとしてこれって・・・。

まさかみんなぐっすり寝ているんじゃ・・・汗。

真相は分からない。まさか演奏中に観客の顔を見るわけにはいかないし。

・・・やっぱりみんな寝ているんだろうなあ・・・。

そりゃ自分だってよく分からん曲とか、ピアニストが弾いているとさすがに眠くなりますよ。嘘言ったってしょうがないからねえ(汗)

まあホールっていうのはでっかい観光バスみたいなもんですな。

楽しんでいる人もいれば、ぐっすり寝ているお客もいるんだろうし。

でもまあ、自分も演奏中に緊張しなくなると、時々長い演奏中だと自分の演奏で眠くなることがある(笑)

なんか、なが〜い道のりを走っている様な・・・。

いやあ演奏者なんてバスの運転手みたいなもんですな。

一体感というか、命を預ける運命共同体というか・・・。

もちろん、居眠りはどちらもいかんですよ!。

・・・そう思いながら、ず太い神経で演奏している今日この頃・・・。

 

 

 

2015.1.19

村田ピアノ音楽院

since1996

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