村田ピアノ音楽院

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自分に負けたら、ジ、エンド3•••そうは言ってもねえ•••。

 

•••話は長くなるのですが、まあ気長に読んでください•••

 

実はすごい喫茶店を見つけてしまった。

場所は渋谷。知っている人はわかると思うのだが、渋谷のとある裏通りにその喫茶店はあった。

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多分、知っている人は知っているんだろう。

昔はこういう喫茶店は結構あったような気がする。

すなわち•••クラシック喫茶だ。

しかも、レコードをお客のリクエストでかけてくれる。

昔はレコードなんて自分家でかけて聴けばいいだけの話だったのだが、今じゃ,なかなか喫茶店では聴けない環境になってしまった。

もちろん、レコードは自分は未だに結構、持っている。

なんていうか、レコードの音はCDとは何か違うのだ。科学的にはそんなことはないという話なのだが•••。

で、この喫茶店、中に入ってみると、すごかった。

もう完全に平成時代から取り残されていた(笑)。

ここの空間はなんといったらいいんだろう。

完全に昭和時代から時間が止まっている。

室内はなぜか、暖房は昔ながらのだるまガスストーブに石油ストーブがあり、今風に洒落た飾りなど一切ない。

殺風景だが、目の前にはドーンとでかいスピーカーがあり•••。

そして•••チャイコフフスキーのくるみ割り人形のレコードがかかっていた。

すぐさま、これはモノラルSP時代のレコードであることはすぐわかった。

店員から受け取ったチラシには••••••。

帝都というあたりが•••凄い(笑)

マニアなら•••もうわかるだろう。

この店の嗜好は半端じゃない。

よく読んで欲しい。とんでもないくらい、私のような懐古主義の人間にはたまらない内容だ。

リクエストは自由にできると書いてあった。

バルトークの自作自演レコードがあるんだから、それならば•••。

•••と、店員が来た時に早速

私「ラフマニノフの自作自演レコードはあるんですか?」と聞くと

店員「何の曲がよろしいですか?」

•••オオ!、余裕のよっちゃん返事。

私「コンチェルト1番ってありますか」

店員「あ−1番ですかー。うーん多分あると思いますが•••」

うへー。すごいなあ。

普通ラフマニノフの自作自演なんて言ったら「?」と顔をされるのが現在のクラシック業界である。

いわんや2番や3番じゃなくて1番の自作自演という、とんでもないくらい、超マニアックな要求(笑)。

それがここではツーカーで返事が来る。

•••そういえば、昔ツーカーなんていう携帯会社、あったっけ。

これ見て「なつかし〜」とか言ってるあなた!、どんだけ年寄りなんだって(笑)

 

話は戻るが、ちなみに先ほどかけてあったくるみ割り人形は、トスカニーニのNBC楽団と聞いてびっくりである。

とんでもない蔵揃えである。

お客はみんな静かに本を読んだりレコードを聴いていた。

誰一人おしゃべりをしている客はいない。

もう凄いマニア喫茶だ。

と同時に•••ここはとてもじゃいけど、現代ではもてはやされない、時代から取り残されたガラパゴス喫茶である。

いつの日か、残念だが、閉店する時が来るかもしれない。

レコードの音はCDなんか目じゃない。

そんなの聴けばすぐわかる。

ついでに、昔の演奏家は今のつまらん演奏家と比じゃない。

しかし•••。

もうそういう時代は終わったのだ。

平成になったと同時に、クラシックも廃れ始めたし、昭和的人間ももう、過去の遺物となってしまったのだ。

今更、根性とか、究極とか•••

自分に負けたら、ジ、エンドとか•••(笑)

もうそういう時代じゃない。

もちろん、マニアに一部の玄人はいつまでも存在はするだろう。

それはいわゆる「プロ」という存在である。

しかし、一般素人向けにはもう、そういう人種はいなくなるだろう。

私はもう、それでいいと思っている。

たとえ音大を卒業した人であっても、そういうスタンスで、もういいのではないかと最近は思っている。

ただし、私は生き残りとして「昭和人間的」プロを目指すが•••。

次回はその辺りを話していこうと思う。

 

 

 

 

 

2015.12.15