村田ピアノ音楽院

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その筋のモン2〜ピアノヤクザの掟〜

 

そもそもこの裏社会の掟のひとつに、演奏内容がある。

表社会の趣味でピアノを弾く人間は、ピアノはあくまでも楽しみで弾いて良いことになっている。

だから、決してうまく弾けなくたって、構わないのだ。

ただ、私の組事務所の舎弟はどういうわけか、堅気(趣味)のはずなんだが、そこそこうまい奴も結構いる。

別にピアノヤクザになれと言った覚えはないが、よくやっているようだ。

よくもここまで極道の女が揃ったものだと感心する。

 

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•••全然関係ありませんが、ピアノの先生だった私の元●は、岩下志麻にそっくりで有名でした(怖)

 

ただ基本的には堅気にはあまりきつい要求はしないことにしている。

ピアノは面白くて、なんぼの世界だ。

それを阻害するほどの厳しい指導をするつもりはない。

問題の種は•••音大を出たピアノヤクザ連中である。

ピアノヤクザと堅気との差はなんだろうか?

私は•••人前で弾いて納得させられる演奏ができるかどうかだと思っている。

堅気(趣味)は自分の演奏で自分が満足できればいい。

しかし、ピアノヤクザは他人を納得させられなくてはいけない。

舞台は自分の為ではなく、聴衆の為にある。

もしピアノ講師の仕事をしていれば、なおさら生徒の前で演奏することは避けられない。

だから一旦音大を卒業した舎弟に対しては、一応なりとも厳しい指導をしたい•••ところではある。

ただまあ•••私も最近はそこまで厳しくはないかな?

もっとも昔は私は相当厳しいレッスンだった。

時々古株に言われたり自分でもそうだったなあ•••と思い出すこともあるのだが、堅気(趣味)に対しても相当厳しいレッスンをしてきたものだ。

一切の妥協など許さなかったものだ。

しかし、最近はそうでもなくなったかな。

歳をとって、「切った張った」の世界があまり気に入らなくなったのかもしれない。

そもそも「切った張った」なんていうのはレッスンで私はしたくはない。

いちいち

「今注意したこと、直ってないです。何回言ったらわかるの?もう一度!」

とか

「そこ、先週も言いましたよね?あなた何を練習やっていたんですか?」

なんてネチネチしたレッスン、俺はやりたかない。

そもそもX講座じゃ一度注意されて、要求通りにできなかったら•••冷たい顔をされて、次のパッセージへ行かせられるのだ。

それがプロの現場だ。

もちろん、適度なアドバイスは必要かもしれないけれども、所詮、ピアノのスキルは他人からしつこく言われて上達できるほど生易しくはない。

最終的にはこの世界、自分でまずい点があれば自分で治すしかない。

結局は自分で修行をして突き詰めなければ上達はしない。

私も若い頃、ハンガリーの先生から重量奏法を大学を卒業してからもレッスンに3年ほど通って習得したかったが•••ついに習得できずに、一旦ピアノを諦めたことがある。

これだけ通っても取得できなかった•••もう俺はダメだな。足を洗うか•••。

そうやって30歳近くのときに、さてどこの会社なら就職できるだろうかと、詮索していた時期があった。

しかし、確か教室を始めて3年経ってから•••自分で猛烈に研究を始めたわけだ。

あの時先生から言われた呪文のような指導内容•••あの頃はさっぱりわからなかったが•••。

どんな世界でもそうだが、最終的には自分を救うのは先生じゃなくて、自分自身なのだ。

嫌なら足を洗えばいい。そう、堅気の世界の方がいいに決まっている。

留まりたかったら•••

茨の道を•••。

ピアノヤクザの世界は厳しい。自分でしのぎを稼がなきゃいけないし、自分で修行しなければ上達しない。

そういえば•••。

なんでも最近は大学の先生は生徒に対してのホームレッスンは禁止になっているらしい。

あくまでも大学のカリキュラム内のレッスン回数で曲は仕上げて、余計なホームレッスン代を生徒に払わせないように、との通達らしい。

いやとんでもなく厳しい世の中になったものだ。

非常勤の先生たちの唯一の収入源までもが脅かされている。

ますます、この世界、足を洗わざるをえない状況になっているようだ(汗)。

現代はアップライトピアノでさえ買わずに電子ピアノで済ませる生徒も珍しくはないし、子供も少子化である。趣味も多岐にわたっているし、クラシック音楽なんて、もはや下火だ。

あえて、ピアノヤクザの世界に入った方がいいなんて、どこの組員でも言えないだろう。

勧誘なんてなおさらである。

現代のピアノヤクザは、もちろん背中に刺青なんてない。

しかし、背中には間違いなく、一生この世界に身を捧げるという覚悟を背負ってるだろう。

その証拠に、背中に•••いや•••

ピアノヤクザが抗争で死んだ時、司法解剖すればすぐわかる。

全員、刺青はしてないが•••脳みその裏に•••

楽譜が刷り込まれている。

そう、脳裏にだ。

舞台慣れしたエリートピアノヤクザは•••

そう、心臓に毛がびっしり生えている。

 

さて、次回は•••

この裏社会の厄介な連中•••ピアノチンピラ連中についてである。

インターネットでそこかしこ出没するピアノチンピラ。

ガタガタ言っとらんで指10本詰めて足洗わんかい!•••と言いたくなる(笑)

 

 

2015.10.7