低学年、高学年の時に必要な能力について〜その1〜

 

私が今まで教えていて、ここが盲点だなあ、これが上達しない原因だなあ、と思うことは大体定まっています。

まず、低学年は圧倒的に、「考える力」の養成。

ピアノというものは初期段階ではセンスなどというものはまだ必要ありません。

どちらかというと、基本的な内容であり、これはどの学科でも言えることだと思うのですが、考える力で相当差が出てきます。

考える力、といっても特殊な分野ではありません。

ただ単に「この音はなんの音だろう?」「このリズムはなんだろう?」という単純な内容です。

しかし、その単純な作業の「考える」ことを面倒くさがって、やりたがらない生徒もいることは事実です。

ドから数えれば分かるものを、それすら面倒くさがってやらない。

この面倒くさがるか、否かが、低学年のピアノのレベルの差につながりますし、しいてはおそらくどの学科でも影響が出る筈です。

三つ子の魂、百までと言われるように、幼少の頃に「考える力」をつけずに、いったいいつ、考える力を養成するのでしょうか?

私は生徒全員にピアニストになって欲しいなどは考えてはいません。

しかし、ピアノで養った「考える力」は必ず、以降の人生に大いに役立つ筈です。

次に、ややレベルが高くなった、ソナチネ、ソナタレベルの生徒たちの問題点です。

このレベルになれば、もはやあまり楽譜を読むことに苦手意識はありません。

しかし、音楽的に仕上げられるかといえば、なかなか上手くいかない生徒も多い。

この解決策は私は「自分の演奏、音を聴けるかどうか」だと思っています。

これは子供だけでなく、すべての大人の生徒も同じ問題ですが、冷静に自分の音を聞ければ解決できることがほとんどです。

机での勉強と違って、ピアノという作業は自分の音を聴かなければならないという、音楽独特の能力が必要です。

こればかりは、もう本人の意識の問題であり、先生がどうのこうのできるレベルではなくなってきてはいます。

いつ生徒が、自分の音を聴けるようになるか?

こればかりは「神のみぞ知る」です(笑)。

 

2016.10.03

村田ピアノ音楽院

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