村田ピアノ音楽院

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ピアノを弾く手にはテクニック的に向いている,向いていない手がある。

 

医学関係者に聞いてはいないので断言はできませんが、 長年の研究や自分自身の経験から言うと、ピアノを弾く事に向いている(好都合な)手や腕はある程度あるように思います。

手が大きい人が有利である事は勿論ですが、それ以外にも、たとえば生まれつき、筋肉や腱鞘(筋)もしくは手の骨格が丈夫な人、もしくは指の関節が硬い人は有利と言えると思います。

筋肉などは鍛えればいいのでは?と思うかもしれませんが,回りを見渡すと、やはり筋肉質な人と,痩せ形の人がいる様に,どんなに鍛えても付きにくい体質はあると思います。

腱鞘については,やはり肩凝りの起きやすい人とそうでない人がいる様に(私は実は肩凝りになったことがありません)筋が比較的傷みやすい人もいれば,かなり丈夫な人もいると思います。

また指の関節は特に外国人はかなり丈夫で,日本人女性の様に,グニャグニャな人は少ない様です。関節は柔らかい場合はやはりそれを力を入れて固めて弾かないと、硬い音は生まれにくく,そういう点でかなり不利である事は否定できません。

この結果、生まれつきテクニックが得意な人もいれば,不得意な人が出るのは実は当然でもあると思うのです。

つまり、ショパンエチュード1曲を取ってみても、それを肉体的にぎりぎりの限界で弾いている人もいれば,やすやすと簡単に弾いている人がいるという事です。

 

また、決定的にどの人にも言える事は,年齢的に10代、20代、30代、40代・・・と年齢がかさむ度に、筋肉、腱鞘などは加齢で段々弱くなっていくため、若い頃と同じ気持ちで無理な弾き方をすると,いとも簡単に痛みや故障になってしまう事も多く、おそらくある年齢に達すると上記の様な理由で演奏活動から遠ざかってしまう人もいるはずです。

 

また、実際に聞いた話ですが、トップクラスのピアニスト達がテクニックに悩まずにスムーズにピアノを弾いている様に見えても、表立っては分からずに実は身体的にも故障ぎりぎりの無茶な身体で活動をしている人も意外と多いと聞いています。

 

私はテクニックはさまざな面で個人差があってテクニックに差があるのは当然と考えます。

しかし、そのテクニック的に弱い点を、たとえば筋肉の強化や関節を筋力で固定する練習、もしくは加齢をさらに筋力の強化で補うというスポーツ的な強化はあまり勧めたくありません。

なぜなら、そのような練習でさらに筋肉を痛めたり,腱鞘炎になる、もしくはジストニアを発症してしまう可能性があるからです。

無理な強化ではなく他に楽に弾ける奏法を探すべきではないか,と私は考えています。

 

 

 

 

2014.2.7